治る病気と治らない病気

一週間前から風邪気味で、ようやく治ってきたかと思ったら今度は家内が「ゴホンゴホン」、つらそうにしているので今夜は僕が料理、先月習ったばかりのメニュー「ひらひら大根のお鍋」と「イカの味噌炒め」を復習のつもりでやることにした。
 近くのスーパーで大根、カイワレ、豚肉、イカ、お揚げなどを買ってきて取りかかった。先生からいただいたレシピを頭に入れながらやるのだが、微妙なところを忘れているからイヤになる。薄くスライスした大根と豚バラが主のお鍋でシンプル、今日のように寒い日は温まってお鍋は最高!家内も「なかなか美味しい」と言って喜んでくれた。
 昨日天理よろず相談所病院「在宅世話どりセンター」の中村先生がこんなことをおっしゃった。
「医療技術の進歩や新薬の発見で人間の寿命は延びてゆく。しかし高齢になれば治る病気と治らない病気があるということを見極めることが大事です。治らない病気と如何に付き合いケアしてゆくか、そして心安らかな状態で生きてゆくことです。そのために近くに相談できるお医者さんを持つことが重要です。」
 医者は病気を治すのが仕事だと思い込みがちだが、中村先生のように率直に治らない病気と如何に付き合っていくかということも医者の仕事なんだといわれると妙に納得した気持ちになった。
 僕はいま全く薬の厄介になったこともないし、入院したこともないが、家内は体質からして糖尿病予備軍だといわれている。「老人クラブに入ってください」と言われて「老人なんて言われたくない」と断っているものの僕たちもいい歳になってきたものだ。健康に過信することなく気をつけてゆかねば。
 天皇陛下の手術が無事終わったとのニュースにホッとしたけれど、誰よりも大事なお身体ゆえ今後無理をなさらぬよう周りの人たちが配慮してやって欲しいと心から思う。