日韓首脳会談の様子から

韓国の李明博大統領が来日、野田総理との会談が京都で行われ、その中身はほとんど元慰安婦問題に費やされたという。韓国の国内事情から大統領がこの問題を持ち出さざるを得ない立場に置かれていることは想像できるが、だからと言って、日本政府が姿勢をあいまいにしてはいけない。
 野田総理が「法的にはこの問題は決着済みであるが人道上検討の余地がある」というようなことを言ったと報道されているが、甘すぎはしないか。
そもそも、慰安婦は公権力による動員や強制によるものではなかったから国家による賠償や補償の対象ではない。日本軍が駐屯していた戦地に慰安所があり慰安婦が存在していたことは事実であるが、貧困による身売りがその背景にあり純粋な商行為であり、「従軍」が意味するような公権力による強制的なものではなかった。そして、仮に国家責任ありとしても、1965年の日韓国交回復により日本は韓国に対し、無償3億ドル、有償2億ドルの賠償責任を果たしている。身売りされたことも知らされないまま売春でカネを得、実家に仕送りしていた女性はいっぱいいたのだから当時の関係者の証言をとれば事実は明らかになるはずだ。
 「日本軍に強制連行された」と証言した人物は嘘を言っていたということも明らかになっている。アメリカに協力してベトナム戦争に出て行った韓国軍兵士の駐屯地周辺に慰安所があった話を聞いたこともあるし、戦後日本に駐留したGHQはまず最初に慰安所を作れと要求してきたと聞いている。「パンパン」と呼ばれた女性をなんども見かけたことも子供心に覚えている。私は売春そのものを良いことだとは思っていないが、昔は日本でも合法だったし、戦地では必要悪として是認されていたのだ。
 日韓のトップ会談の話題に上ることもおかしいし、日本大使館の前に慰安婦の銅像を建てたという話も実に不愉快だ。そんなことより、野田総理には、「竹島は日本の領土であるから韓国の占拠をやめてもらいたい。国際司法裁判所で決着させましょう」と言ってほしかった。NHKテレビの「坂の上の雲」を見て、日露戦争で多くの犠牲を払いながら必死にこの国を守った先輩たちの気概を今の日本の政治家や国民が持たなければ将来が心配でならない。