国歌斉唱時の起立

 

 国歌君が代斉唱時の起立を命じた校長による職務命令は「思想・良心の自由」を保障した憲法第19条に違反しないという判断が、最高裁の上告審判決で示された。続いて大阪府では、教員に国歌君が代の起立斉唱を義務づける条例案が可決・成立した。

 これに対して「歌えと命じられているのにあの歌を歌わない者、立てと命じられているのに起立しない個人は、社会から排除してもよろしいと言わんばかりだ。この国は今風のファシズムのただなかにいるのではないか。歌いたくない者に直立不動で歌わせる社会はまっとうだろうか。」などと評論している芥川賞作家の文章に出くわした。失礼ながらこの方は国家とはどういうものか、国家と国民の関係や教育とは日本国民を育てるためにあることをご存知ないようだ。また、公務員は住民全体の奉仕者であり法令や職務上の命令に従わなければならない立場にある。子供達を日本国民として育てる義務を担っている教員が国歌も教えられないでどうするのだ。戦前の軍国主義と結び付けるなど全くナンセンスというものだ。

 忘れてならないのは、国会で国旗・国歌法が採決されたとき菅総理は反対票を投じた一人であったことだ。自らの国の国旗・国歌に敬意を払えない総理をいただいてこの国が良くなるはずがない。

 

 それにしても、今の日本の政治はなんたることか、大震災の復興に全力を注がなければいけないときに内ゲバや党利党略、権力闘争に明け暮れる醜い姿。被災地の人達はこの姿を見てなんと思っておられることだろう。