「龍馬伝」が終わり「坂の上の雲」へ

 NHK大河ドラマ「龍馬伝」の最終回と「坂の上の雲」の二年目の初めを見て感動した。家内は「開国から明治は偉い人がたくさんいたんやなあ、それに比べて今の日本の男はこんまいのう。」と龍馬のしゃべりようをマネながら言った。家内の言う通り、大望に向って公のために突き進んで行ける男はほんとにいないと思う。政治の世界をかじった人間として恥ずかしい。今の国会の議論を聞いていてもまことに歯がゆい思いをするようなのが多いが、あの時代にどうしてあれだけ大局を見て判断する力を持てたのだろうかと不思議な気がする。33歳そこらで命を絶たれた龍馬があと20年生きていたら維新の形が変わっていたかなとか、もしも「日英同盟」がなかったら日本はどうなっていただろうなどと想像すると、その時々の政治判断が如何に大事かがわかる。

 第3の改革といわれる今日、龍馬も秋山兄弟もいない、中国の恫喝や北朝鮮のおどしにおびえながら何一つできない今の日本政治は実に残念だ。

 京都のデパートに入り家内の買い物にお付き合い、クリスマス商戦真っ只中で人・人・人、どこが不景気なんだろうと思った。でも、ニュースを聞くと大学を卒業しても57%しか職に就けないご時勢だという。若者が大望を抱ける状態とは程遠い。存在感の大きいアメリカ経済もまだまだ回復しそうにない。まもなく師走に入る、もう少し明るい日本にできないものか、もどかしい。