第二次世界大戦以来最悪の日米関係

  1人薪ストーブを焚きながらまったりとした暖かさのサロンで仕事、ラジオから国会中継が聞こえてきて野党の質問にまともに答えることができずオタオタしている総理や閣僚の姿が目に浮かび情けなくなってくる。北朝鮮の蛮行に対してすぐに非難声明を出せなかった日本政府の姿勢には私も対応が遅いなあと思っていたから野党の言う通りだと思う。 

 私はいま日高義樹氏の著書「アメリにはもう頼れない」を読んでいる。キッシンジャー博士いわく「中国政府はワシントンで直接、あるいはコネを使ってオバマ政権に接近し、熱心に政治的な関わりを持とうとしている。ところが日本の新しい民主党政権はワシントンで何もやっていない。ワシントンの日本に対する関心は消滅しかかっている。」 また日高氏は「今、日米間にパイプがない。それどころか日本の民主党の反米的な姿勢が、アメリカとの関係を断ち切ってしまった。アメリカと日本の関係は私の知るかぎり、第二次大戦が終わって以来、最悪になっている。」と書いている。彼は日本の周辺、中国や朝鮮半島などで軍事情勢が激変しようとしている中で、民主党政権はアメリカ政府から憎まれ、孤立してしまっていると述べているのである。元NHKの米国総局長、現在ハドソン研究所の主席研究員であり、TV番組「日高義樹のワシントンリポート」でも活躍中の彼だからおそらく他のどの日本人より的確に日米関係を見ていると思うだけに、いまの日本の民主党政権の度重なる失態と重ね合わせ残念でならない。