変わらぬ姿勢で付き合ってくださる人達

   政治の世界から引退しますと宣言してから二年経つ。あれから、私の生活も変わったし付き合う人間関係も変化した。政治の世界にいるときは「センセ、センセ」と近づいてきていたのに今は実に冷たい態度をとる人も中にはいる。そうかと思えば、ずっと変わらぬ姿勢でただの森岡と付き合ってくださる方もいる。これが人間世界というものだ。

 全く変わらぬ気持ちで付き合ってくださるグループの一つに、選挙のときいつも宣伝カーのウグイス嬢をお願いしてきた泉浩子さん率いる朗読の「泉の会」がある。実に気持ちの良い方ばかりでもっぱら私がお世話になってきたが、朗読の公演がまた素晴らしいからいつも家内と仲間を誘って聴きに行く。今夜は、座長泉浩子さん個人のリサイタルであった。泉さんの朗読は我々聴くものが引き込まれていく魅力と感動があるし、若い人達を何十人も育てておられるのが凄い。グループの皆さんが受付や司会をして座長を支えておられる姿も清々しい。山本周五郎が彼女のオハコ、その熱演ぶりに今夜も胸がいっぱいになった。泉の会は昨年発足20周年を迎えたけれど、「朗読を通してこれからも社会のためにお役に立つ活動を続けたい」と最後にご挨拶された彼女の決意に僕も頑張らなきゃと触発された。

 話は変わるが、中国高速鉄道事故をめぐる中国政府の対応を見ていると、世界中の人達がなんという恐ろしい国だろうと思っているに違いない。共産主義体制を守ることが何より優先し人の命なんて虫けら同然なのだろう。賄賂で腐敗している中国の党や政府の体質、絶えず監視され虫けらのように扱われる国民の様子などを見ていると中国の共産主義一党独裁体制は遠からず壊れるような気がする。