農協改革について

「戦後以来の大改革」、戦後70年を迎えた年にふさわしい安倍総理の所信表明演説であった。いの一番に挙げたのが農協改革である。農協が農協法という法律に守られて特権を得、戦後果たしてきた役割は大きかったと思う。しかし、だんだんと本来やるべき営農指導の仕事よりも農業者から吸い上げる銀行や商社と変わらない仕事に力を入れてきた姿に「おかしいぞ」と思っている人は多いだろう。政治的にも大きな圧力団体であり、その影響力は無視できない。私も自民党の代議士であったから選挙ではお世話になってきた。しかし、農協がかつてベトコン議員と呼ばれる人たちと一体となって米価を吊り上げたり、今話題のTPPに対して断固反対の旗をあげている姿に「自由貿易の方向についてゆけなければ日本農業はもっとダメになるだろう。守る農業から攻める農業にしなければ。反対、反対だけで農業者をミスリードしてはいけない」と思い続けてきたことも事実だ。郵政民営化の時の小泉・竹中のようにアメリカの言いなりになるのは困るが、なんでも反対では世界のなかで生き残ってゆけない。政府は大局に立ってあくまで国益第一に農協改革と取り組んでもらいたい。農協改革が成功すれば日本の農業もきっと良くなる。

与野党の動きを見ていると、すべての政策について党利党略が感じられる。党利や私利よりも国益第一に行動してほしい。私は政党なんて信用していない。その時の指導者によっては党の功労者に刺客を送りつけるようなことを平気でやる政党だってあるのだから。だけど、この素晴らしい日本という国が何時までも輝き続けるよう努力してきた先人やいま頑張っている人たちには心から応援したいと思う。