有権者が試される選挙

4日から始まった衆議院選挙、12党も乱立しているだけに実にわかりにくい。多くの国民を裏切った民主党が政権から滑り落ちることは間違いないが、三極だか四極だか乱立しているだけに、自民党も過半数は取れそうにない。自民党の党首が総理になっても、自公合わせて過半数に届かなかったら他の政党と組まなければならない。年が明けて予算編成、国会とどうして乗り切っていくのか、来年夏には参議院選挙もある。衆参ねじれるとこれまた厄介なことになる。私は今度の選挙結果がどうなるかによって来年以降の政治が今以上に混乱しはしないかと心配でならない。

「維新」も橋下、石原両氏はカリスマ性もあるし凄いが、(失礼ながら)他の立候補者の顔ぶれを見ると、すべてとは言わないがあまりにもお粗末でその落差が大きすぎる。また、「未来」とやらも実質は小沢新党であり、いくら嘉田知事が頑張っても魅力は感じられない。

民主党の日教組の親分、輿石幹事長の顔を見るだけでもいやになるが、野田総理だけをみていると最近の言動はなかなか冴えているようだ。あの安倍さんが絶叫している姿勢は、自民党にとってあまりいい評価につながっていないのではないかと心配している。

隣の中国は、日本の選挙の様子を見ながらもっと政治が混乱することを願っているだろう。尖閣への対応や日米同盟の再構築などしっかり取り組める体制を作ってほしいと私は思う。

5割近い無党派と言われる人たちの多くは誰に、どの党に投票しようかと迷っているようだ。タクシーの運ちゃんが「お客さん、今度の選挙は誰に入れたらいいのかわかりませんな、政治家は選挙に勝つことしか考えてないな。ほんまに国民のこと考えてるんやろか。」これが国民の声だと思った。

今度の選挙は有権者が試される選挙だけに確かな目で見てほしい。