呼ばれたくない、間もなく後期高齢者

 正月休みに書棚から「2020年からの展望」という日本経済新聞社が出した本を引っ張り出して読んだ。1997年に出している本でその頃読んだ記憶が全くとんでしまっていたから当時間もなく迎える2020年の日本をどうみていたのかもう一度確認したかったからだ。
 阪神淡路大地震から2,3年しかたっていない、もちろん東日本大震災など想像もできない時代である。でも著作のトーンは暗かった。いわく「日本が消える、改革が先送りさせてばかり、人口減少、夢を持てない子供たち、才能をつぶす組織などなど」それに北朝鮮の脅威や中国のこともあまり書いていない。むしろ米ソ冷戦時代のなごりのような記述であった。
 確かになるほどと思うところもあったが、全く見通せていない点も多かった。これだけめまぐるしく変わる世の中の動きを予測できないのも致し方ないだろう。
 AIだ人口知能だと騒いでいるが、科学の世界はどこまで進むのか、また医学の進歩によって病気はどこまで克服でき人間の寿命はどこまで伸びるのか、一方でそんなことを考えながらも自殺はなくならないし、親族間の殺人もたえずニュースになっている。ミサイルを飛ばしてくる北朝鮮、約束を守れない韓国、盗人猛々しい中国に囲まれた日本は一体どうなるのだろう。このような安全保障環境にあっても半数近い人たちが憲法改正に反対だという、おかしな日本人が多い。
 頂いた賀状に面白いのが二通あった、いずれもメディアの第一線で活躍しておられた方々である。
いわく、1つ目、長生き三原則:嘆かず、怒らず、諦めず
    2つ目、今秋は晴れて(?)後期高齢者の仲間入り。先輩から後期高齢者の特性は「NHK」だから要注意といわれた。(N)は認知        症、(H)は頻尿、(K)はかすみ目というわけでトホホ
        四年前に古希を迎えたときは「BMW]で行くべきだと教わった。B(バス)、M(メトロ)、W(歩き)これだけは真面目        に実践しています
私も間もなく後期高齢者と呼ばれる人たちの仲間入り、テレビのNHKはよく見ているが、このNHKだけは御免こうむりたいものです。