新年を前にして

 今年も残すところあとわずか、寒い上にあれもこれも年内にと思うとなんだか落ち着かない。選挙に出るときは年賀状を控えていたが今年はパソコンで作ることに、自分が描いたスケッチを入れてプリンターで印刷している。パソコン教室の先生に教えてもらいながらようやく出来たが、名簿のチェックも大変、「あの人は元気にしてるかな」とか「この住所で変わっていないだろうな」などと結構時間がかかる。

 陸上競技協会の常務理事会に出席、先日の奈良マラソンの議題になると表舞台で走っている人達の評判は上々だったようだが、裏方で働く人達にとっては想像以上に苦しく辛い仕事だったとのこと。また交通規制の影響を受けた法人・個人の苦情も多く反省点や改善すべき点が相当あるとのこと。弁当も食べず6時間立ち尽くして審判を務めた人も「こんなえらい仕事来年呼ばれても止めとこか」となりかねないから「やりがいのあるような形を作って欲しい」という意見もあった。奈良マラソンは成功だったと言いながらも裏に回るとみんな苦労してくれていることがよくわかる。来年に向けての課題が多い。

新聞を広げると日米関係についてのアンケート調査結果がでていた。現在の日米関係、日本では「良い」33%(昨年48%)、「悪い」が40%(同26%)、米国での調査では「良い」49&(同51%)が「悪い」10%を大きく上回っている。ただ、日本では米国を「信頼している」が52%(同49%)で最高となり、「信頼していない」は37%(同41%)であったという。日米安全保障条約について72%(同70%)が「役立っている」と答えたそうだ。

 先日大阪で前航空幕僚長田母神俊雄氏の話を聴き、溜飲が下がる思いだった。まことに単純明快「中国が軍事費を増大させて海洋覇権を目指しているときに米軍基地を国外に移転させれば日本は丸裸になるようなもの」「鳩山氏は対等な日米関係と言ったが、憲法第9条2項で自衛隊を軍隊と位置付け独立国として歩むことができなければ永遠に日米関係は対等になりえない」「核武装したほうが安全、持っていると外交力が格段にアップする。オバマ大統領が核廃絶を叫ぶのは持っているものの優位性を維持し新たな保有国を作らせないための戦略だ。アメリカが核廃絶を叫んだらロシアや中国が追随してくれると信じているわけではない。」世界の安全保障外交はじつに厳しい動きになっているのに日本人の意識は低い。アメリカに頼っていたらなんとかなるとか反戦平和を叫んでいたら平和になると思っているような日本人は愚かだ。

 「沖縄米軍基地内に反戦地主といわれる人達(沖縄の人でない)がたった2000へーべの土地を3千人で持っている。内76人が5センチ四方の土地を持っていて毎年この人達にたった4円の借地料を払うのに800円以上の郵送料を国が払っている」という話もあった。左巻きの人達は一体この日本をどうしようというのか。

 「国による戦没者氏名の提供行為は憲法の政教分離原則に違反する」と判断を下した裁判官もアメリカの占領政策から目が覚めていないし、尖閣ビデオ流出事件で保安官を懲戒処分にしたが、あのビデオを非公開にした人物こそ処罰されなければならない、隠すことによって失われた国益は大きい。

 話があっちへ飛んだりこっちへ飛んだりしたが、どちらに向わせようとしているのかわからない船に乗せられ不安に思っている国民は私1人ではないだろう。前外務事務次官が書いた「国家の命運」を読んだ。全て賛成というわけではないが、政治主導などとほざいている人達よりも官僚のほうがよっぽどしっかりしている。新年を前にして日本国の命運を託せるリーダーの出現を祈る。