Archive for 2月, 2012

 事件から13年かかって光市母子殺害事件にピリオドが打たれた。当時18歳の少年に妻と幼い長女を殺された夫の本村洋さんの叫びが、国を動かし、裁判結果をも変えさせた。死刑判決が出た後で本村さんが「勝者なんていない。事件が起こった時点でみんなが敗者なんだ。(死刑判決に)嬉しいとか喜びはない。厳粛な気持ちで受け止めなければならない」と淡々と語っている姿を見て熱くなった。
 
 事件直後「どんなことをしてもこの恨みを晴らしてやりたい」と語り、犯罪被害者を蚊帳の外に置く刑事司法の不条理を訴え続けたその執念と努力は大変なものだったろう。その声が世論を作り、国を動かし、被害者の法廷での意見陳述を可能にした。この事件が少年犯罪を保護主義から厳罰主義に変えつつあるといわれている。そして、平成16年には「犯罪被害者等基本法」も成立した。本村さんのパワーは凄い。
 他方、平成15年大和郡山市で起こった警察官が逃走車に発砲して助手席にいた人を死亡させた事件の判決が2月28日奈良地裁で言い渡される予定で大変注目されている。殺人と特別公務員暴行陵虐致死の罪で訴えられた二人の警察官に「職務を逸脱する発砲行為だった」と主張する検察側と「市民を守るための正当な発砲だった」とする弁護側が真っ向から対立しているのだ。
 
 上記の二つは同じ殺人事件でも、全く性格が違う。だけどマスコミの論調は大和郡山市の事件についても「殺された方はかわいそう、警察官がやりすぎだ」というような傾向が強いようだ。どちらかに味方をするような気持ちはさらさらないが、逃走車が他の車両に激突するなどの暴走を繰り返していたからこそ警察官が発砲したのであってこれを職務逸脱とか殺人罪で有罪とされるようなら法治国家といえない。
 
 私はかつて衆議院法務委員会で理事を務めていたとき、例の裁判員制度導入の審議をした。質問にも立ったし、与党の立場であったからもちろん賛成したのであるが、機能しつつある今も果たして素人が裁判官の一員として加わることが良いのかどうか頭の中の整理ができないでいる。マスコミが作り出す論調にもいろいろあって、裁判が歪められるおそれはないのか?
 
 

一週間前から風邪気味で、ようやく治ってきたかと思ったら今度は家内が「ゴホンゴホン」、つらそうにしているので今夜は僕が料理、先月習ったばかりのメニュー「ひらひら大根のお鍋」と「イカの味噌炒め」を復習のつもりでやることにした。
 近くのスーパーで大根、カイワレ、豚肉、イカ、お揚げなどを買ってきて取りかかった。先生からいただいたレシピを頭に入れながらやるのだが、微妙なところを忘れているからイヤになる。薄くスライスした大根と豚バラが主のお鍋でシンプル、今日のように寒い日は温まってお鍋は最高!家内も「なかなか美味しい」と言って喜んでくれた。
 昨日天理よろず相談所病院「在宅世話どりセンター」の中村先生がこんなことをおっしゃった。
「医療技術の進歩や新薬の発見で人間の寿命は延びてゆく。しかし高齢になれば治る病気と治らない病気があるということを見極めることが大事です。治らない病気と如何に付き合いケアしてゆくか、そして心安らかな状態で生きてゆくことです。そのために近くに相談できるお医者さんを持つことが重要です。」
 医者は病気を治すのが仕事だと思い込みがちだが、中村先生のように率直に治らない病気と如何に付き合っていくかということも医者の仕事なんだといわれると妙に納得した気持ちになった。
 僕はいま全く薬の厄介になったこともないし、入院したこともないが、家内は体質からして糖尿病予備軍だといわれている。「老人クラブに入ってください」と言われて「老人なんて言われたくない」と断っているものの僕たちもいい歳になってきたものだ。健康に過信することなく気をつけてゆかねば。
 天皇陛下の手術が無事終わったとのニュースにホッとしたけれど、誰よりも大事なお身体ゆえ今後無理をなさらぬよう周りの人たちが配慮してやって欲しいと心から思う。

ハウスの前で説明してくださっている山口農園の社長さん

ハウスの前で説明してくださっている山口農園の社長さん

  大阪の橋下市長率いる「大阪維新の会」が次期衆議院選挙に向けて「維新版・船中八策」の骨子を出し、大きな話題となっている。また、維新政治塾は定員400人だというのに3300人も応募したそうだ。既成政党の中で「みんなの党」以外は船中八策を酷評しているようだ。私も首相公選制にはにわかに応じがたいし、掛け捨て方式の年金制度にも疑問を感じる。また、日本国憲法第1条にある天皇制をどう考えるのか、公選制の首相との関係はどうなるのか、最も今の憲法で問題のある第9条についてどう考えているのか等々もっと聞いてみたい気がする。とはいえ、既成政党は橋下氏を酷評する資格はないと思う。民主党はマニフェスト総崩れ状態だし、自民党も立党の柱であった憲法改正を後ろにひっこめ、他の小政党はどんな国づくりをしようとしているのか基本理念がほとんど見えてこない。橋下氏の提案は乱暴かもしれないが、どんな国を作ろうとしているのかを議論するたたき台として国民に示したことはいいことだ。ただ、批判するだけではなくそれぞれの政党が、国づくりの骨格を示せば国民は判断できる。
 今日は吉野郡黒滝村の村長さんや議長さんらとともに、奈良県宇陀市にある山口農園を視察した。私どもの特定非営利活動法人が黒滝村新産業振興委員会のお手伝いをさせていただいているから先進地視察ということで山口農園を訪ね山口社長の講義を聴き生産現場を見せてもらったのである。
 山口さんは、公務員を45歳で辞めて当時親子3人で農業をやり一年間の売り上げが380万円であったのを12年後のいまハウスで有機野菜とハーブを作り会社組織で売り上げ1億2千万円にしているという。物腰は柔らかいが、農業に対するしっかりとした哲学を持って新規就農の若者を教育し、自らも相当勉強しておられることを知り感銘を受けた。「農業は命の源」を基本に挑戦してこられた意欲が素晴らしい。
 戦後日本は「農業はダメだ、儲からない」と言って国中が商工業に走り、第1次産業をおろそかにしてきた。まさに、国の基本を軽んじた結果子供たちまでおかしくなっているのだ。
 視察のあとの会議で山口さんに刺激を受けた(人口885人、耕作放棄地が半分以上という)黒滝村の人たちが、やる気を出しておられたのが嬉しかった。わがNPO法人も負けないでがんばらなくっちゃ!国づくりの基本を忘れないように。

スタート地点の様子

スタート地点の様子

 毎年この時期に金剛葛城山下一周駅伝大会が行われ、私は大会会長として欠かさず出席し、開会式で挨拶をしている。今年で65回目を迎え、箱根駅伝に次ぐ伝統を誇る大会だ。しかも今年は嬉しいことに参加チームが増えて124チームがスタートした。金剛おろしが吹き付けるアップダウンのきついコースだけにランナーは大変だろう。この大会は御所市体育協会とわが奈良陸上競技協会との共催なので御所市民上げての支援をしていただいている。市の行政はもとより、警察、消防の協力や経済界の寄付もありがたい。今年から知事杯も出すというので副知事がきてくれた。
 全国でもこれだけ多くのチームが参加する駅伝大会はないだろう。一昨年から始まった奈良マラソンも良い刺激になっているに違いない。しかし、先日行われた都道府県対抗駅伝でわが奈良県は女子33位、男子41位と全国レベルでみるとまだまだ。駅伝は一人や二人凄い選手がいたって勝てない。全区間を通して総合的に大きな力を発揮できるチームを作ることが求められる。私たちはもっと選手の強化に努めたいのだが、行政の助成は年々細ってくる。カネだけの問題ではないけれど奈良県は優秀な選手を抱えてくれる企業も少ないのでせっかく育てた選手が他府県に流れてしまうのも残念なことだ。厳しい環境ではあるが、これからも優秀なアスリートを育てるために微力を捧げるつもりである。

土佐ノ海の髷にハサミを入れる筆者

土佐ノ海の髷にハサミを入れる筆者

  今日は両国国技館で生まれて初めての経験をさせてもらった。昨年の12月38歳まで関取として活躍した元関脇「土佐の海」の引退に伴う断髪式で土俵に上がってハサミを入れる一員に加えていただいたことである。土佐の海は真面目な人柄、押しと突きの相撲に徹し頑張りぬいたわが母校同志社大学出身の逸材であった。横綱を倒す金星11個は歴代4位、殊勲、敢闘、技能の3賞を合計13回もとっているという。怪我などで大関まであと一歩及ばなかったものの大した力士であった。大学時代から目をかけずっと彼を育ててこられた同大相撲部総監督北村光雄先輩の挨拶を聴いていると私も熱いものが込み上げてきた。多くの人たちにまじってハサミを入れ土佐の海関に「長い間ご苦労様でした」と心からねぎらいの言葉を申し上げておいた。
 土佐の海はこれから立川という親方となって後進の指導にあたるそうだ。これからも期待したい。
 それにしても今日は「砂かぶり」と称する土俵際の一番いい席で相撲の観戦もさせていただきご招待くださった北村先輩に感謝!感謝!の一日であった。