Archive for 12月, 2011

昭和52年から奥野誠亮さんが始めた勉強会で、報道各社の親しい政治部記者と旧内務省出身政治家が一ヶ月に一回意見交換をする場が35年以上経った今も続いている。なにしろ奥野さんが満98歳だし、現職議員も少なく、マスコミのメンバーも昔敏腕記者と呼ばれていた人達もほとんど退役組だ。しかし、日本の政治と長らく関わりしっかりした目を持っている人ばかりなので、勉強になるし面白い。長らく秘書を務めていた私も仲間に入れてもらっているので時々参加している。
暮れは毎年、その年の10大ニュースを決めたり、次の年の予想を10の設問に応じて書き1年後に結果がどうであったか一人一人採点することになっている。
まず、2011年の10大ニュースは以下の通りとなった。
国内
① M9、東日本大震災で死者・行方不明2万人
② 大津波から福島第一原発爆発、放射性物質が拡散
③ 菅首相が退陣、民主党3人め野田「どじょう」内閣誕生
④ 円相場が戦後最高値(10月31日、対ドル75円32銭)
⑤ 大阪、名古屋の市長、知事ダブル選に「改革側」勝利
⑥ 小沢一郎氏を強制起訴、3秘書に一審有罪判決
⑦ 企業トップの背信に社内見ぬふりーオリンパス、大王製紙
⑧ 女子サッカーW杯で「なでしこジャパン」優勝
⑨ 八百長、野球とばくの力士追放、大相撲が2場所休場
⑩ 九州新幹線開業、青森~鹿児島が一直線
国際
① 「アラブの春」、長期独裁政権を追放―チュニジア、エジプト、リビア・・・
② ユーロ危機、欧州に政権交代の連鎖―ギリシャ、イタリア、スペイン
③ 米軍、イラク撤退完了、ビン・ラーディン殺害、アフガン撤収始まる
④ 中国、日本抜き世界2位の経済大国に
⑤ タイ中心部が洪水、サプライチェーン(部品供給網)断つ
⑥ 軍政のミャンマーが民政移管
⑦ 欧州で脱原発が加速―ドイツ、イタリア、スイス、ベルギー
⑧ スーダン南部が分離独立、193番目の国連加盟国に
⑨ 国連安保理のイスラエル非難決議に米拒否権、ユネスコはパレスチナ加盟承認
⑩ ノルウェーで爆弾・銃乱射テロ、死者77人

 このところ連日「女性宮家の創設」がニュースになっている。秋篠宮家の長男悠仁(ひさひと)さまが公務を担われる数十年後にサポートされる同世代の皇族方がほとんどおられなくなるだろうと予測して今のうちに皇室典範を改正して女性皇族を結婚後も皇室に残そうというのだ。
 皇統の安定的な維持を図る上では私も賛成だが、議論がこのことだけに終わってはならないと考えている。女性宮家を創設しても、配偶者が一般人の場合男の子が生まれても女系となるため皇位継承をめぐる論議は避けられない。すなわち、「天皇は男系男子」と規定している現行の皇室典範をどうするのかという話になってくる。我が国の天皇制は少なくとも1300年以上男系主義を貫いてきた歴史をもっている。その間女性天皇の時代もあったがいずれも寡婦・または独身の女性であったことは周知の通り。だから、女系天皇を認めることには慎重論が根強い。平成17年当時の小泉総理は私的諮問機関を作り、反対者を入れないで女性・女系天皇を容認する報告書をまとめさせたが、悠仁さま誕生によって典範改正論議がストップした経緯がある。もう一つ(女性宮家を創設するならば)留意しておかねばならないのは、配偶者すなわち婿殿の扱いをどうするかだ。皇室に取り入って大金持ちの息子や権力欲の強い男が配偶者となって伝統ある平和な日本の皇室を乱すようなことになってはならない。 欧州などの国々の歴史を引き合いに出すまでもないことだ。
 戦後、GHQによって廃止となった宮家の皇籍復帰を主張される方々も多い。また、天皇の定年制を持ち出す人もいる。日本国憲法第一条に位置付けられている天皇の地位に関わる問題だけにあらゆる角度から広く議論すべきだ。男女同権の議論とは次元の違う話である。