Archive for 7月, 2010

 最近のニュースの中で、死後ずいぶん経ってから遺体が発見された話とか幼い子供の虐待や育児放棄(ネグレクト)の如何に多いことか、とりわけ大阪西区のマンションで幼児2人の遺体が見つかった昨日の事件は衝撃的だった。逮捕された母親は風俗店で働く23歳、昨年離婚してから2人の子供を1人で育てていたようだが、ニュースによると「育児がいやになって子供を残して家をでた。ご飯や水を与えなければ子供が死んでしまうのはわかっていた」と供述しているという。3歳と1歳の子供がどのような状態で死んでいったのか想像すると「なんとむごいことを」と胸を締め付けられる思いになる。この母親は犬畜生よりも劣ると誰しも思うが、子供を救う手立てがあったのではないかという気がするし、母親を非難するだけではかたづけられない問題があるように思う。

 今の日本社会があまりにも閉鎖的過ぎる。この事件も、なんども警察へ110番している人がいたり、民生児童委員の制度もあるのに部屋に入ることができず「なにもなかった」で済ませている。なにかいうとすぐプライバシーが侵される、セキュリティーが心配だとか人権を持ち出す人達がいるが、お互い近所にどんな人がすんでいるのかくらいはわかる社会であって欲しい。戦後のわが国は自由と個人主義が行過ぎて、子供にも1人ずつ個室や携帯電話を与えたり、かえってギスギスした閉鎖社会を作ってしまった。大いに反省すべきではないか。

 私がこんなことをいうと、それは政治が悪いからだと言う人が必ずいるだろう。日本人皆が自由主義や個人主義を履き違えていることに気づくべきだ。

 個人情報保護法というのもやっかいな代物だ。かつて、わたしは、自分の山林を管理してもらっている森林組合で「私の山の隣地の所有者を教えてください」というと「個人情報保護法の関係で教えられません」と言われたことがある。法律のために人間社会があるのではない。人間社会を円滑に機能させるために法律があるのだ。

 そういえば最近できた国会の議員会館は大層りっぱな建物だそうだが、秘書の方の話しによるといちいちセキュリティーチェックをしないとお隣の議員の部屋に行き来できないそうだ。私たちの頃の建物は、議員も秘書も自由に行き来できたからお隣どうしで「ちょっとお菓子ちょうだい、お客さんが大勢来たから。」とか「お湯ください」などと秘書も仲良く下町長屋みたいだった。確かに変な人が入らないようにはできるだろうが、議員会館の個室が全くの密室になっていいのだろうか。

 田舎ではいまでも留守なのに玄関に鍵のかかっていない家が多い。「あそこの嫁さんはようしゃべる人や」「隣の叔父さん昨日足を骨折しやはったみたいやで」とか他愛もないはなしがいつも聞こえる社会というのは良いものだ。インターホンでしかものが言えないマンションとはずいぶん違う。もう少しおおらかな日本に戻したいものだ。

 

 7月18日から20日まで三日間開催したNPO法人きみかげの森のサロン「木屋庄」こけら落としは連日盛況のうちに終わった。なにしろ初めての世界に飛び込む私の再出発の行事だけに心配していたが、ボランテェアで30人ほどのひとたちが気持ちよく支えてくれた。昨晩お手伝いいただいた人達と打ち上げの飲み会をやったが今まで知らなかった新しい出会いもあるし実に楽しかった。それぞれ会費を出し合って、損得で集まっているわけではないし、みんな達成感を共有している、一体感があるし気楽でいい。

 三日間お越しいただいた皆様に電話をすると、総じて好評、「楽しかった、また呼んでね」と言う人が多かった。「森岡さんのスッピンを見た、スッピンをみせることはいいことです。」と言う声、「荒井さんの歌とトークが良かった。」「岩本さんの森のお話がとても興味深く良かった。」など・・・・・政治の世界では味わえないほのぼのとした気分になった。絹谷幸二さんが「森岡さん、引退を決めて正解だよ。自分の原点であるふるさとに戻ることはとてもいいことだ。ぼくも奈良町の実家をどうしようと思っているところなんだ。」と言ってくれたのは嬉しかった。

 この一週間ほどずっと都祁で泊まっていたが、昨晩久しぶりに奈良のマンションに帰って寝たらクーラー無しでは休めない。空気も都祁はいいなあと実感する。この猛暑から逃避するには都祁が一番。

 集中豪雨で亡くなられた方、行方不明の人達の報道に胸が痛む。この豪雨は宮崎で殺処分された20万頭の「牛の涙雨」だという話があった。最後に残った民間の種牛6頭も国の方針で飼い主の抵抗空しく処分されるという。全く口蹄疫の心配のない大事な種牛までなぜ殺さなければならないのか、殺さないと国際社会が受け入れないというニュースであったが、私にはどうも納得がいかない。畜産の将来と日本の国益を考えると、種牛を残すべきではないのか。私がもしも飼い主だったらどうするだろうと思ったりする。「牛を殺すならオレが死ぬ」と言って牛舎の前で刀を持って死ぬ気で座り込むかな。わが子のように育てている牛を殺される飼い主の気持ちを思うと堪えられない。

 18日から20日まで三日間いよいよNPO活動の一つの拠点「サロン木屋庄」の杮落としだ。初日は奈良大学寺崎教授による「長屋王と都祁氷室神社」、二日目は肺がん治療の第一人者といわれている近畿大学名誉教授福岡先生の「癌は克服できる」、三日目は世界に名高い洋画家絹谷幸二先生の「奈良の魅力」と題する講演をお願いしている。そして、これから二年かけて整備しようとしている森の話や荒井敦子さんのミニコンサートを三日間演じていただく。大体準備は整ったが、もし興味があるようでしたら都祁までお運びください。いずれも2時開会4時終了です。近鉄奈良駅そばの商工会議所まえから20人乗りのバス(12時30分初)を用意しています。都祁までの所要時間は約40分です。美味しい空気や涼しさを体験していただけると思います。また、地元の特産品や珍しいものもリーズナブルな価格で販売しています。

参議院選を振り返る

7月 14th, 2010

 参議院選が終わり、いろんな報道を見ていると悲喜こもごも。はやくも、ねじれ国会をどう乗り切るのか連立か部分連帯か、民主党の中の確執など今後の政局を占う記事が多い。

 このたびの選挙結果は大体予想通りで、昨年の衆議院選で政権交代を望んだ国民が一年もたたないのに裏切られたと言う気持ちを現したに過ぎない。民主党が負けたといえばその通りだろうが、自民党が勝者だともいえない。比例の得票は民主が1位だし、勝者は10議席取ったみんなの党かもしれない。有権者は二大政党時代に対する幻想から覚めて第3の道を模索しだした、しかも公明、共産など他の少数政党にそれを期待することは無理だと思っている人が多かったということではないか。

 政策面では、消費税についての菅総理発言が民主党の敗因だと言う人が多いようだが、わたしは消費税はそれほど大きな原因だったとは思えない。むしろ、「政治とカネ」をうやむやにする体質や普天間の迷走ぶり、バラまき政策に「これでは日本はどうなるの?」という不安や裏切られた気持ちが今回の民主党への審判だったと思う。

 今回の選挙で、夫婦別姓法案や人権擁護法案に積極姿勢を示していた法務大臣が落選したのは良かった。と思っていたら、菅総理は、議席を失った大臣に留任を求めたという報道を今朝目にしてガッカリだ。また、「教育に政治的中立はありえない。」などと日本の教育現場をぶち壊そうとしている山梨教組出身の輿石氏が引き続き議席を持ったことを危惧する。

 奈良選挙区で、自民党新人の山田衆三君が初陣を飾れなかったことは悔しい。しかし、「地盤・看板・カバン」を持たない公募候補が新鮮な印象を与え、善戦したことは評価できるしきっと次につながると思う。敗因は候補者にあるのではなく、よく言われるように私も自民党奈良県連の体質にあるように思う。「自民党は自分党」であってはいけない。残念だが、誰が見ても民主党のほうが結束力が強い。私が批判する立場にはないが、はやく信頼を得られる自民党に蘇って欲しいと切に願っている。

 今週はほとんど都祁で過ごし、7月18日から20日まで開催するサロン「木屋庄」の杮落としの準備に追われている。去る11日、地元都祁馬場地区の方々に向けて内覧コンサートを開催したら30戸足らずの大字で36人もきてくださり嬉しかった。荒井敦子さんもさすが会場の人達を満足させてくれた。ひどい雨続き、テルテル坊主でも作ろうかな? 

 自宅に自民党のチラシが入っていた。いわずと知れたイケメン小泉進次郎と丸川珠代の写真と対談形式の言葉が並んでいる。民主党攻撃を頭においてりっぱなことを書いてあるのだろうが、チットも心に響いてこない。「頑張る人がきちんと報われる社会を目指す]、「国会議員定数を222人も減らす」、「恒久政策には恒久財源が必要」などという言葉が踊っている、いうのは勝手だが言うことぐらいなら誰でも言える、半世紀も政権を担当していながら、なぜ今言っていることが実現できなかったか、その反省が先だろうと言いたい。こんな若造に言わせたところでチットも自民党のイメチェンにはならない。自民党の代議士を務めていた私にも当然責任の一端はあるし、自民党にしっかりしろと言いたいばかりに、あえて言う。

 このチラシでは自民党がどういう国づくりを目指すのか、国際社会の中でどう生き残ってゆこうとしているのかみえない。自民党らしさがないし有権者におもねているだけだ。

 かといって私はいまの民主党政権が長く続くと日本がダメになると思っている。なぜ日本が他国の侵略を許さないで2千年以上独立国として世界にまれな存在であり続けることが出来たのか政治家も有権者も歴史に学ぶべきだ。

 月刊誌「正論」に金美齢さんがいいことを書いている。

 「(今の日本人は)自分の一票が自分の運命だけでなく国の舵取りに直結するのだという想像力や畏れもない。」「身近な問題ばかりに関心がいき、『国民』の意識として『国家』に至ったことがない」「選挙は単なる人気投票、あるいはポピュリズム(大衆迎合)の競い合いの場でしかない。」

 まさにその通り、残念だがいまの日本や日本人は国家とか国民という意識をほとんど持てないなかで、人気投票が民主主義だと思っているようだ。参議院選挙の投票日が迫っているが、日本人も金美齢さんの批判に目覚めなければとんでもない国になってしまう。

 城内実代議士から電話が入った。彼のようなしっかりとした国家觀を持っている政治家が指導者として活躍してくれる日が来ることを願う。