Archive for 6月, 2008

 親の子殺し・子の親殺しなど最近の家庭内の凶悪事件の続発には目を覆いたくなります。昨年一年間に検挙された殺人事件(未遂も含む)1052件のうち家族・親族間の事件が503件で約半分を占めているということ皆様ご存知でしょうか?家庭内殺人事件の頻発は戦後日本社会の異常性を象徴しています。

 また一方で、不安や不満、孤独感が渦巻き「誰でも良かった。」という通り魔事件や無差別殺傷事件が多発しています。これも異常事態であります。

 もう一つ、少し古い統計数字でありますが、東京都内の高校3年女子のセックスの経験、平成14年45.6%、12年前(平成2年17.1%)の約2.7倍、同様に中学3年女子の初交経験9.1%で12年前(平成2年3.4%)と比べてこれも約2.7倍。また平成12年の数字でありますが、全国の未婚女性の性交経験率(毎日新聞社の調査でありますが)20歳から24歳まで54.3%、25歳から29歳まで67.3%という数字がでています。この性道徳の乱れ、家庭観の破壊をかねてより心配していますが、わたしのような考え方は古くてもう通用しないのでしょうか。

 どうしてこのような社会になったのか私なりに考えてみました。四点指摘させていただき、ご批判を仰ぎたいと思います。

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 明日で今国会が終わる。ねじれ国会と言われ与野党が対立したまま重要課題はほとんど決められないうちに終わった。内外に多くの課題を抱えているというのに国民にとっては残念なことだ。福田総理は洞爺湖サミットをまぢかに控えその準備に努めておられることだろうが環境・食糧などの問題で議長として立派に指導力を発揮してもらいたいものだ。一方、国内をみると国民の苦しみ、痛みは相当深刻なところまできているように思う。年金・医療・介護なども心配、教育も心配、そのうえ経済の見通しも暗いので不安や不満が渦巻いている。衆議院の任期はあと一年あまり、与党の勝利はこのままだと望めそうにない。ますます日本の政治は混迷の度を深めることになろう。どうすれば国政に復帰できるか、国政とともに30年以上歩んできたわたし、働く場をいただけたらまだもう少しお役に立てそうに思う。今日も女性後援会の代表20人が集まってくれた。この方たちの期待に応えるためにもがんばらなくっちゃ。

法科大学院の今後

6月 19th, 2008

 我が母校同志社大学の法科大学院藤倉皓一郎教授から司法制度改革の目玉とも言える法科大学院(ロウスクール)の現状と将来についてお話をきくことができた。「74の法科大学院ができた。 アメリカでは人口260人に一人の割合で弁護士がいる。日本は6200人に一人の割合、規制緩和が進み、官僚の規制を取り去り市場の動きに任せる社会となっていく中、違法行為が起こると事後に対処するやり方に変わってきたから法律家を増やす目的で法科大学院ができ2020年までに2万人から5万人に増やそうとしている。しかし弁護士の中などから異論がでてもう一度見直すべきという議論になりつつある。当初ロウスクールの卒業生の7割は司法試験の合格者にすると約束していたのに、たくさん作りすぎて合格率が下がってきた。そのせいか定員割れのロウスクールが半分を超えている。これから3~5年の間に経営が苦しい私学のロウスクールがドンドン整理され淘汰されていくだろう。そしてほんとうに社会が必要としている法律家の数に落ち着いていくでしょう。同志社の法科大学院卒業生は74校のうち常にトップ10以内を維持している。いい教育をしているところに学生が集まる、それを期待している。いまが踏ん張りどころだ。」というお話だった。わたしは、現職のとき衆議院の法務委員会の理事を務め司法制度改革を進めてきただけに複雑な思いであった。小泉政権が進めた改革をすべて悪いとは思っていないが余りにも急激にやってきたことがあちこちでひずみを生んでいる。ロウスクールもその一つだ。わたしは、法律家の質の低下が心配だ。

 東京で教科書改善シンポジウム「日本文明のこころとかたち~子供たちに伝えたい日本の国家像」が開かれ、かねてより予約していたので最後まで聞くことができた。コーディネーター伊藤隆、登壇者中西輝政・川勝平太・笠谷和比古・竹田恒泰の各氏、豪華メンバーである。それだけに大変勉強になる充実した内容であった日本文化は中華文化の末流・中華文明の周辺国に過ぎないという考えは間違っておりサミュエル・ハンチントンのいうように日本文明は独自の世界に誇るべきものである」というのが各氏の共通した考えであった。中西輝政先生の小泉改革に対する痛烈な批判は小気味良かった。「日本文明という視点のない欧米流のマネではダメ、バラマキをいう野党もダメ、どちらも日本本来の生き方ではない。日本人の心を失ってはならない。」という、その通りだと思った。川勝先生の「戦前は軍事力、戦後は経済力が大きかった。これからは日本の文化力を見せるとき、世界は日本の文化力にあこがれている。」というのもうなずけた。竹田氏の「民主主義は多数決、国民が賢いことを前提にしている。愚かだと国が悪くなる。だから教育が大事なのだ。」「現存する国で日本は最古の国、最も短く見ても1800~1900年まえから脈々と続いている。」「日本文化の深さは世界最古の王朝が続いているからだ。」「世界で一番価値あるパスポートは日本のパスポートです。」という言葉にも驚かされた。また、「日本史の古代史を考古学から教えるのではなく日本書紀から教えるべきだ。事実であるかどうかが問題ではなく神話も含めて教えることが大事です。」という話もその通りだとおもった。

 家内に誘われて県立橿原考古学研究所付属博物館へいった。埴輪の特別展と古代から奈良時代までの常設展をやっていた。いずれも奈良県内で出土したものばかりで構成されていたが、奈良の歴史がそのまま日本の歴史であることを実感した。ボランティアガイドが丁寧な説明をしてくれたのでじつにわかりやすく勉強になった。われわれの先祖は、この島国の恵まれた大自然のなかで大陸文化を取り入れながらも独自の素晴らしい文化を育んできた。改めて日本に生まれた喜びをかみ締めることができた。

 ひるがえって、一昨日秋葉原で起きた通り魔事件はどういうことだ。「誰でも良かった」と言って無差別に人を刺し殺した犯人は、契約社員で職場を転々とし不安と孤独のなかで自暴自棄になっていたという。この男も携帯電話でメールのやり取りをしてバーチャルな世界にのめりこんでいたようだ。不安と孤独が渦巻く現代社会を古代の日本人がもしも見ることができたら何というだろう。