Archive for 11月, 2007

文芸春秋で藤原正彦先生は「教養立国ニッポン」と題して次のように述べておられる。「ここ10年の構造改革は、もはや改革とはいえない。とりわけ小泉政権以降の7年間を一言で評すると、よくぞこれほど祖国日本の国柄をこわしてくれた、である。世界一の基礎学力を持った日本国民がなぜ、かくも無邪気に伝統や国柄を木っ端微塵に打ち砕く構造改革を支持したのだろうか。その理由は2つ、第一は経済至上主義であり、第二は日本人が祖国に対する誇りを失ったことである。この二つは戦後60年の澱(オリ)であるから簡単に除去することは難しいであろう。教養主義の復活が妙手と考える。

教養がなぜ人間にとって、経済と並立するほど大切なのか。第一は大局観、第二は教養が人間的魅力を高める。第三に教養は日本の国柄でもある。第四に教養は愉しみでもある。第五に教養は誇りだ。経済は豊かな社会を実現するためであり、教養は自らを豊かにするためのものである。強くたおやかな祖国を取り戻すため、教養主義の復活が切望される。」と。

藤原先生の言葉は実に説得力があり、自らの生き方を考えさせてくれる。感動の論文であった。

ありがたい激励

11月 12th, 2007

かつてわたしがサラリーマンとしてお世話になった会社の会長さんに会った。「建設業界は大変厳しい。大手5社は余裕があるがそれ以下の会社はものすごく厳しい状態におかれている。利益のでる仕事がまわってこないし、建設現場に魅力がないから若い人がいない。歯を食いしばってこの苦境を乗り切っていきたい。君もがんがれよ。まじめに努力しておれば必ず報われるときがくる。」とおっしゃった。その真剣な目を見ていると、胸が熱くなった。奮い立つ思いだった。

また、親しい書道の先生に会った。「森岡さん、苦しいだろうががんばってね。一生懸命応援するから、必ずもう一度国会に戻って!」ここでも感謝の気持ちでいっぱい、熱いものがこみ上げてきた。

添上高校陸上競技部女子が佐賀の高校総体で優勝したお祝い会があった。瀧谷と言う素晴らしい指導者に恵まれたことはもちろんだが学校、保護者、選手を送り込む中学校の先生方などみんな一つになって陸上競技の選手を育てている雰囲気が伝わってきて添上高校の魅力を再認識した思いだった。選手の制服姿を見ているとどこにそんな力があるのだろうと思うくらいごく普通の子に見える。一人ひとりの選手についてその記録、実績、個性などを瀧谷監督が説明されるのを聞いて、教育とはその人の持っている潜在的な能力を最大限に引き出してやることだとつくずく思った。キャプテン片嶋さんの挨拶がまた素晴らしかった。先生や保護者などへの感謝の気持ちが伝わってきて、しかも陸上競技をやってよかったという熱い情熱も感じられた。県陸上競技協会の会長として、奈良に添上高校があることを誇りに思えるひと時だった。

保護司の苦悩

11月 8th, 2007

わたしの担当である少年Aは万引きで観察下にありもうすぐ18歳、母親のもとを離れ友達の家に永らく居候している。母は彼が小学校1年のとき離婚、弟は父の元に引き取られ兄弟が別れて生活する事となった。しかも小さいとき母親から虐待を受けた経験を持っており、愛情の薄いなかで育ってきた。仕事が見つからないし、勤めたとしてもなぜかながくは続かない。夜、寝るのは午前2時から3時、起きるのは10時から12時ごろだという。仕事もない、知人宅で毎日ごろごろしているというのでは預かっている方も気の毒、彼のほうから話かけることはほとんどない。なかなかこころをひらこうとしない。僕からは、はやく仕事をみつけろ、そして母とのあり方を考えろと言っておいた。この子を見ていると大人がいかに子供をダメにしてきたかを考えさせられる。

20071016_161311_0030 昨日中條高徳さん傘寿のお祝い会が東京「帝国ホテル」であった。800人もの人たちが出席されそれも彼の広い交友関係がわかる各界の名士が多かった。

「陸軍士官学校在学中、19歳で敗戦を迎えた。友人3人がそのショックできちがいになった。生きながらえて拾い物の人生を生かしてもらっている。国民のために命を捧げ国家に殉じた先輩たちに、同じ志を抱きながら遅れをとってしまった。」そう思って靖国神社近くに住まいし毎朝参拝を続けているという。中條さんは最も日本人らしい日本人でありこの方とお付き合いをさせていただいてわたしも得るところが多い。もっともっと元気で長生きして欲しいものだ。