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スタート地点の様子

スタート地点の様子

 毎年この時期に金剛葛城山下一周駅伝大会が行われ、私は大会会長として欠かさず出席し、開会式で挨拶をしている。今年で65回目を迎え、箱根駅伝に次ぐ伝統を誇る大会だ。しかも今年は嬉しいことに参加チームが増えて124チームがスタートした。金剛おろしが吹き付けるアップダウンのきついコースだけにランナーは大変だろう。この大会は御所市体育協会とわが奈良陸上競技協会との共催なので御所市民上げての支援をしていただいている。市の行政はもとより、警察、消防の協力や経済界の寄付もありがたい。今年から知事杯も出すというので副知事がきてくれた。
 全国でもこれだけ多くのチームが参加する駅伝大会はないだろう。一昨年から始まった奈良マラソンも良い刺激になっているに違いない。しかし、先日行われた都道府県対抗駅伝でわが奈良県は女子33位、男子41位と全国レベルでみるとまだまだ。駅伝は一人や二人凄い選手がいたって勝てない。全区間を通して総合的に大きな力を発揮できるチームを作ることが求められる。私たちはもっと選手の強化に努めたいのだが、行政の助成は年々細ってくる。カネだけの問題ではないけれど奈良県は優秀な選手を抱えてくれる企業も少ないのでせっかく育てた選手が他府県に流れてしまうのも残念なことだ。厳しい環境ではあるが、これからも優秀なアスリートを育てるために微力を捧げるつもりである。

土佐ノ海の髷にハサミを入れる筆者

土佐ノ海の髷にハサミを入れる筆者

  今日は両国国技館で生まれて初めての経験をさせてもらった。昨年の12月38歳まで関取として活躍した元関脇「土佐の海」の引退に伴う断髪式で土俵に上がってハサミを入れる一員に加えていただいたことである。土佐の海は真面目な人柄、押しと突きの相撲に徹し頑張りぬいたわが母校同志社大学出身の逸材であった。横綱を倒す金星11個は歴代4位、殊勲、敢闘、技能の3賞を合計13回もとっているという。怪我などで大関まであと一歩及ばなかったものの大した力士であった。大学時代から目をかけずっと彼を育ててこられた同大相撲部総監督北村光雄先輩の挨拶を聴いていると私も熱いものが込み上げてきた。多くの人たちにまじってハサミを入れ土佐の海関に「長い間ご苦労様でした」と心からねぎらいの言葉を申し上げておいた。
 土佐の海はこれから立川という親方となって後進の指導にあたるそうだ。これからも期待したい。
 それにしても今日は「砂かぶり」と称する土俵際の一番いい席で相撲の観戦もさせていただきご招待くださった北村先輩に感謝!感謝!の一日であった。

 5年ほど前から毎年誕生日が来ると健康診断を受けることにしている。PETT、MRI,CTなど最新の機械を使っての検査だから私にしては高額な費用ではあるが「病気になってカネを使うより病気にならないためにカネを使うべき」と考えている。
 朝から飲まず食わずで検査を終えやっと食事にありつけたのが午後5時半過ぎ、お腹も減ったし結構疲れた。そのあと、検査フィルムを見せて先生が詳細にわたって説明してくださった。癌の疑いの有無や脳の血管までよくよく見える。
 結果は特に悪いところ無し、コレステロールもないし、皮下脂肪もこれなら良い、脳の状態は「歳相応」とうまいことおっしゃる。そのうえ「脳細胞は奥さんの方がいいですね」というから、帰ると家内は何度も「私の方が頭がいいということやな」としつこく言う。
 夫婦そろっていつまで健康でおれるだろうか?と思うが、ささやかな年金生活でもとりあえず今元気に動き回れるのがありがたい。
 国会の「社会保障と税の一体改革」の議論を聞いていると全く腹が立つ。年金制度をすぐにも一元化し誰もが最低月7万円の年金を保障すると言っていた民主党なのに、大臣の答弁はしどろもどろ、40年先に実現するという。共済年金と厚生年金を一つにすることだってかなわないのに、国民年金と厚生年金をどうやって一つにするのか、無年金者をなくすというが、まず生活保護との整合性をどう考えているのか、賦課方式を改めたらどうなるのかなど難しいことがいっぱいあるのに政権欲しさにできないことを並べ立てたツケが今きている。
 年金制度が破たんしつつあるのは、長い間政権を担当してきた自民党にも責任があるだろう。選挙になると苦いことを言わず国民をゆでがえる状態にしてしまった。
 

朝6時過ぎに我が家を出発、一時間余り週に2~3回は家内と早朝ウオーキングをしている。白みかけた奈良公園を速足で歩くのは実に心地よい。いろんなことをしゃべりながら歩く。家内は東京大学が秋入学への移行を表明していることに「私は反対よ、いくら世界の動きがそうなっているといっても日本は春に草花が芽吹きすべての動植物が活動を始める。入学する子供たちや就職する人たちも一斉に『よし!やるぞ!』という意欲が湧いてくる時期です。秋は枯葉に象徴されるようにだんだんとすべての活動がしぼんでゆく時期だからそんな時に入学や就職なんておかしいわ。四季折々の変化がある日本は日本として独自の道を進んだ方がいいんじゃないの?」
 世界の大多数の国が秋入学で日本の大学に外国人留学生が来ないという理由から東大が腰を上げた。他の国公私立大学も検討を開始しているところが多いと報じられている。大学が秋入学になると、就職もやがてそうなってくるに違いない。団体法人の決算時期も3月から9月決算に移行するところが多くなるかもしれない。グローバル化とはこういうことをいうのだろう。だが、家内のいうことも一理あるなと思った。
 興福寺本坊の前「はるきぬといまかもろひとゆきかへり ほとけのにはにはなさくらしも」という会津八一の歌碑を横目に通り過ぎた。

久しくお会いしていなかった武村正義元官房長官のお話を聞くことができた。滋賀県出身で自治官僚から知事や衆議院議員を長く続けられ新党さきがけ代表、財務大臣、内閣官房長官など要職を歴任された政治家だ。引退され今77歳だという。
 「世界も日本も展望のない時代を迎えている。人間は数百万年前地球上に現れ膨張を続け70億人を超えた。地球環境最大の破壊者として繁殖し続けていることが許されるのか?日本をはじめ先進国は押しなべて財政破たんの状態、10番目の核保有国イランをよってたかってたたいているが国連常任理事国の5つの大国をはじめ9つの核保有国の責任を問われないのはなぜか?この地球社会を人間がコントロール出来ない状態になり民主主義も行き詰っている。
 日本の政治に3つの問題意識を持っている。①この国のもっともすぐれた人が政治家として登場する仕組みになっていない。イギリスでは政党が一週間かけてあらゆる角度から選挙に出て良い人かどうかを審査している。日本は健全な市民が被選挙権を得られず変わり者の中から選んでいるのが実態だ。どうすればこれを変えられるか?政治家の報酬が高すぎるのもいけない。地方議員はボランティアにすればいい。②いまの政治は次の総選挙が何時あるかなどせいぜい数年先しか見ていない。せめて10年先を見通して行動する仕組みができないものか。自民と民主が入れ替わるだけでは何も変わらない。③今の衆議院の小選挙区比例代表並立制という選挙制度が日本の政治風土に合わないのではないか。中選挙区3人制にして2人連記できるようにすれば同士討ちの弊害も回避できる。
 野田内閣の消費税増税について、野党は、『マニュフェストを作ったときは消費税増税を考えていなかった』ということを政府与党に認めさせたうえで協議に入るべきだ。議論もせず解散・総選挙だというのではダメだ。野田内閣がどうしても増税をやりたいなら大胆な妥協をして、政治改革や行政改革について自民・民主・公明が合意して6月の話し合い解散としたらどうか。」
 ざっと以上のようなお話だったが、特に強調しておられたのが、どうすれば政治に対する国民の信頼を得られるのかということであった。政治改革に情熱を燃やしておられた若き武村先生の姿がよみがえってきた。
 かつて私も初めて選挙に出るとき、パンフレットに「政治家が尊敬される社会を!」と書いて「君は有権者に自分を尊敬しろと言っているのと同じではないか、これじゃダメだよ」と言って奥野誠亮先生に叱られ、作り直したことを思い出した。私の気持ちは(青臭いかもしれないが)、武村先生と同じく政治家をさげすんでみるような社会から抜け出さないと日本は良くならないと真剣に考えていたのだ。