責任の取り方とは

 日々次々といろんな問題が起りネットやテレビ、新聞などからニュースを知るたびに憤りを感じたり落胆することが多い。久しぶりに文章にしてみる。
 5歳の女の子が「ごめんなさい、ごめんなさい」という言葉を残しながら義父の虐待に遭って亡くなった事件、度重なるスポーツの世界のセクハラやパワハラ、文部科学省の高官汚職などが特に印象深く脳裏に残っている。
 近年夫婦の離婚が増え、子連れ再婚が多くなってステップファミリーと呼ばれる血のつながらない家族が珍しくなくなった。義父や義母と同居している子供が虐待やいじめに遭っているケースが増えている。親族同士の殺し合いもあり、昔は考えられないようなことが起っている。
 スポーツの世界でもレスリングのパワハラ、日大アメフト部の暴力事件、ボクシング協会会長の横暴などどれもこれも後味の悪い幕引きだ。
 東京医科大学の不正入試と文部科学省高官の汚職にはあきれた。大学の理事長や学長は辞めたものの、当然合格できるはずだった女性受験者や4浪の受験者の人生は捻じ曲げられてしまった。また、親父のおかげで加点してもらって合格となった息子の今後は?
 森友や加計問題などで公文書の改ざんや次官のセクハラで財務省の権威は大きく揺らいだし、総務大臣もヘマをやったが、大臣は大臣の報酬160万?の返納で一件落着としている。私は野党と一緒に合唱する気持ちはさらさらないが、責任の取り方に大きな疑問を持っている。
 いろんな事件が起こるたびに、当事者が辞任に追い込まれるのは当然のことであるが、悪いことをした人の影にはいつも犠牲者が居ることを忘れてはならない。「犯罪被害者」の問題が最近取り上げられるようになってきたのは良いことだが、東京医科大学の入試で合格点を取っていたのに入れなかった学生さんなどはどうしたら救えるのか。
役人に任せるだけではなく大臣や政治家が改善策に積極的に乗り出すべきだ。大学が700校以上あり少子化で定員割れ財政的にも厳しい大学が3分の1もあるというのに文科省は上から目線で補助金の査定しかしていないように見える。例えば学生スポーツのあり方や不祥事の後始末、再発防止にもっと積極的であってほしい。