日本相撲協会の隠ぺい体質にメスを!

 2月7日夜の2時間に及ぶ貴乃花親方のインタビュー番組(テレビ朝日の特番)を観て、日馬富士暴行事件を巡る日本相撲協会の一連の処理にうさんくささを感じていた私は「やっぱりな」という思いを強くした。
 その前に、宗像紀夫氏(元東京地検特捜部長・日本相撲協会前危機管理委員長・元理事・弁護士)のインタビュー記事が載っている雑誌「正論」を読んでいたから一層「真相を隠して内内で済ませよう」とする日本相撲協会の隠ぺい体質があるなあと思っていた。
 貴乃花は理事選挙で2票しか取れなかったけれど11人目の候補者として無競争で終わらせず選挙に持ち込んだことで今の日本相撲協会の現状を浮き彫りにさせた。彼は悪口は言わなかったけれど、八角理事長をはじめ幹部から「事件を表沙汰にしないで内内で済ませてほしい」と頼まれ拒否したことを赤裸々に語っている。また、貴乃花が出した文書で公表されていないものがいっぱいあることを知った。
 インタビューを通じて、貴乃花は口下手だが、若いのに親方としてほんとに弟子を自分の子供のように愛し指導していること、相撲道を神事と日本の国技であり文化ととらえていることを強く感じ一層好きになった。
余計なことだが、池坊某の「貴乃花は礼を失している」という発言にはがっかりした。どのような方か多少知っているだけにこんな人物を日本相撲協会の評議員会議長に据えているのがおかしい。
 監督官庁は文科省である。文科大臣は、国技である大相撲が日本の伝統文化に根差したスポーツとして今後も国民から愛され続けるように日本相撲協会の体質改善を図るよう強く指導すべきである。事なかれ主義や長いものにまかれるようでは大相撲は胡散臭さを残したままとなる。