2015年があとわずかで終わろうとしている。振り返るといろんなことがよみがえってくるが、一年が余りに早く過ぎてゆくので怖い。

数日前、「皇室この一年」というNHKテレビを見て82歳になられた天皇陛下が戦後70年の節目に(激戦地パラオのペリリュー島を訪れられたのを筆頭に)どんな思いで活動されたかを知ることができた。ペリリュー島では1万人の中で34人が生き残り、そのうちの一人いま93歳の方が陛下のお姿を見て「死んだ戦友たちがどんなに喜んでおるだろうか」と言って涙ぐんでいたのが印象的であった。

10日ほど前、五島列島を旅する機会に恵まれた。来年カソリックの教会群が世界自然遺産に指定されそうだから観光客の少ない今のうちに行っておこうという企画であった。確かに教会以外何もない田舎でした。無人島を含め140もの島が点在しており内大きな島が5つあるから五島というそうだ。問題は無人島がすでに韓国や中国に買われているという話だった。四方海に囲まれ多数の島からなる日本にとって尖閣諸島だけの問題ではないのである。

豊臣、徳川の時代キリスト教を禁じられ改宗できない敬虔な信者たちが五島列島にわたり役人に見つからないよう洞窟に隠れたりこっそり隠し持っていたマリア像などいろんな話を聞いたり見たりした。20人乗りの水上タクシーと称する小型船を貸し切りキリシタンが隠れていた岩場の洞窟を見せてもらったが衝撃的であった。また、多くの信者が火攻め・水攻め・正座した足の上に重い角材を何本も載せられる拷問にあったり処刑されたりしたことを聞かされた。ポーランドのアウシュビッツを視察した時の恐ろしさを思い出した。同じ人間があんな恐ろしいこともやってしまうのだ。

かねてより中国では法輪功が弾圧を受けている話を聞いたり、信教の自由がないこともよく耳にする。私は、ついこの間まで日本も同じことをやっていたのかと思うとがっかりした。政府の悪口を平気で言える、また書ける、思想の自由が保障されているということがいかにありがたいことか我々日本人は改めてかみしめるべきである。

五島を旅して食べ物がおいしかった。新鮮なアオリイカ、あじ、カツオ、きみなごなどのお刺身、五島牛の肉、それにめっちゃ美味しかったのが五島産ミルキークインというもちもちした食感のご飯でした。帰ったら体重計が振れていた(笑)。

今年一年お世話になりました。私のメルマガを読んではコンチクショーと怒っている方も賛同してくださる方もいろいろでしょうが、私なりに自らの経験や知識を(浅薄ながら)これからも歯に衣着せることなく発信してゆこうと思います。ご意見があれば反対意見も大いに結構、返信をお願いします。良い新年をお迎えください。

6年前に立ち上げたNPO法人きみかげの森を地方新聞45社と共同通信社主催の第6回地域再生大賞の近畿ブロック賞に内定したというお知らせをいただきました。外部からいただいた初めてのご褒美です。会員やお助けいただいているすべての皆様、推薦していただいた奈良新聞社の方のおかげであります。心から感謝申し上げます。