教育委員会制度改革について

母校奈良市立三笠中学校の卒業式に、地域の保護司として列席、久方ぶりにすがすがしい感動に浸ることができた。今年の卒業生は311名、私は昭和33年同校の卒業生、30年以上も前に習った「古き都に芝もえて・・・・・」という校歌を歌って感慨深いものがあった。最近習った歌がなかなか覚えられないのに昔の校歌のメロディーが流れると自然に歌えるのだから不思議だ。長浜校長は文科省からコミュニティースクールの指定を受けて地域に支えられた学校運営を目指していることを強調され、なかなか意欲的だなと感じさせられた。

いじめや体罰問題で教育の責任は誰が負うのかが問われている。先生を移動させる人事権も予算を獲得する権限も市町村教育委員会や学校現場(特に校長)になく事件が起こると責任だけ現場にかかってくるいまの制度はおかしい。しかも、教育行政の責任者は教育委員会という「機関」になっており人ではない。教育委員長と教育長はどちらが上なのかもはっきりしない。

だから、自民党は教育委員会制度を抜本的に改革するというし、日本維新の会は教育委員会廃止法案を今国会に提出し首長のもとで教育事務を行うといっている。今の教育委員会制度は政治的中立性の確保を最も大事にしているのに果たして他の行政と同じになっていいのかという疑問が湧いてくる。とはいえ、今の制度がうまく機能していないことは確か、知恵をしぼる時だ。