とってもいい話

先日、日本の対台湾の窓口機関「財団法人交流協会」の理事長を務められた方(1972年日中国交正常化により中華民国と国交断絶に追い込まれたためつくられた実務機関で理事長は大使にあたる)にお会いして、台湾の話に花が咲き、教えられることが多かった。

日本の学生を100人ほど連れて李登輝元総統を表敬したとき、李登輝さん曰く「貴方がたは日教組教育を受けて日本の悪いところばかり教えられてきたでしょ。だけど、八田與一さんが灌漑用のダムを作ってくれたようにいろんなインフラ整備、教育、衛生などあらゆる面で台湾は日本のお世話になったんですよ。だから今日の台湾があるんです。皆さんは日本人として誇りを持ちなさい」と。

また、中国の大学生が、台湾へ行って李登輝さんに会い、「なぜ貴方は尖閣諸島は日本の領土だというのか?」と問い詰めたら、「貴方は学生でしょ、学生なら勉強しなさい。政府が言っていることを鵜のみにするのではなく過去の文献や歴史を調べてみなさい。歴史的にも法的にも日本の領土だということははっきりしてますよ。」とおっしゃったそうだ。その中国の大学生は二の句がつげなかったという。

大使曰く、「こんなことを言ってくれる(日本にとってありがたい)外国人はいませんよ」と。私の胸が熱くなってきた。

「だけど台湾は『尖閣は台湾の領土だ』といってるじゃありませんか?」と私がいうと「あれは中国共産党からカネをもらって行動している一部の外省人(かつて中国本土から台湾に移ってきた人たち)で、本省人(李登輝さんのように本来の台湾人)はみんな日本の領土だとわかってますよ。」とのことだった。

想えば、東日本大震災の直後、総額250億円という世界でも最高額の民間義捐金を贈ってくれたのが台湾だった。日本との正式な国交がなく人口2300万人の台湾がどうしてここまでしてくれたのか、台湾のアンケート調査によると、世界で一番好きな国は日本と答えたひとが全体の41%で一番だという。我々の先輩が台湾で善政を敷いてくれたおかげだろう。感謝!感謝!