暗いニュースのオンパレード

殺人、虐待、いじめなど暗い犯罪ニュースが毎日これでもかこれでもかと入ってくる。その上政治は機能しているように見えない。自民・民主・公明の党首会談が行われたが物別れ、自民・公明は「早く解散・総選挙をやれ」ばかり、野田総理は解散の時期について言質を与えない。どっちもどっち、消費増税だけつまみ食いして国民には税と社会保障の一体改革のサービスのほうは見えないし、野田総理はやるべきことをやっていないが、赤字国債法案や、選挙制度改革など緊急性のあるものは自民・公明も協力すべきでしょう。樽床総務相が選挙区割をいじって次の選挙に間に合わせたいと言っているように、政権側は解散権を握っているから如何様にでものらりくらり野党をはぐらかすことができる。いつも私が言っているように負けるとわかっている選挙をやる馬鹿はいない。国民は選挙よりもやるべき政策の実現を望んでいるのだから、安倍自民ももう少し我慢したほうがよい。どうせ来年の7月までには任期がくるのだから。

先日、奈良県更生保護事業関係者顕彰式典が開かれ出席したが、二時間余り299名の個人と38団体の表彰が延々と続いたから参った。私たち保護司などが5年、10年、20年など長く務めているだけで表彰の対象になる。そんなセレモニーと原稿を読むだけの挨拶や祝辞のオンパレード、壇上の来賓席に並んでいる人まであくびをしたり居眠りしている状態。奈良地裁・家裁の所長さんと地検の検事正だけは自分の言葉で更生保護の重要性を述べられたが、こんな退屈な式典をやるくらいなら、毎日起こっている犯罪への対応や再犯を防ぐためにどうすべきかをもっと議論してほしいし、わたしたち保護司のあり方や保護観察制度の充実にエネルギーを割いていただきたい。

私の経験から言わせていただくと、保護観察期間が過ぎると対象者が立ち直ったかどうかにかかわらず社会に放り出されたままフォローする体制がないというところに空しさと保護司の限界を感じている。