何も決められない奈良市では困る

 今朝の地元紙を見ると、奈良市の懸案事項である火葬場建設とクリーンセンターの建設計画をめぐって地元から相次いで反対ののろしが上がったと書いている。火葬場は白毫寺地区との契約がとっくに切れているというし、クリーンセンターも平城ニュータウンの地域住民からもう何十年も前から移転要望が出ているのに解決できていない、いわゆる「迷惑施設」だ。歴代の市長が解決できないで今日に至っている大問題なのに現仲川市長もやる気があるのかないのか熱意が伝わってこない。  選挙を来年に控え、不利になるようなことは避けたいと思っているのか、奈良市民である我々に真剣に取り組んでいる姿は見えてこない。迷惑施設だという意識があるから誰しも自分のところへこんなものを持ってこられたら困るとみんな反対する。しかし、市民が誰しも最後にお世話にならねばならないところであり、日々の生活にゴミ処理も欠かせない場所である。よその自治体へ行けば、火葬場など素晴らしい施設のところが多い。ゴミ処理も奈良市の施設は老朽化している。双方とも喫緊の課題だ。

 市長は自分の選挙の有利不利ばかり考えるのではなく、これを解決できなければ再選はないと思って粘り強く取り組んでもらいたい。例えば喜ばれる施設と抱き合わせにするなど知恵はきっと出てくるはず。よその自治体はそれを乗り越えてきているのだから。