芸術・文化に浸れた京都の一日

 昨日は小春日和、京都で芸術や文化の本物に触れて過ごすことができた。まず京都市美術館で女流陶芸展を見た。お目当ては、私と同郷、奈良市都祁地区で工房を持つ陶芸家の米田みゆきさんの作品が文部大臣賞を受賞されたと聞いてかけつけたものだ。「おもいのたね」という題がつけられていて今の日本に希望の芽を感じさせる独創的な作品であった。以前彼女の工房を見せてもらったとき「この人はなにか光るものをもっている」と感じていたが、やっぱり凄い力をもっておられると納得した。女流陶芸作家としてますます活躍してもらいたい。
 次は、同じ館内でワシントン・ナショナルギャラリー展「印象派・ポスト印象派 奇跡のコレクション」を観た。恥ずかしながら、少し油絵をやっている者にとっては有名な画家の本物に触れるのはうれしいものだ。クロード・モネの「日傘の女性、モネ夫人と息子」を食い入るように見て、光の表現と筆のタッチが素晴らしいのに改めて感激した。また、ゴッホの「自画像」は自ら命を絶った人らしく色や筆使いに異様なものを感じた。
 午後は、京都観世会館でお能の鑑賞、出し物は、安珍清姫物語に由来する「道成寺」であった。白拍子の舞い、釣鐘の中から蛇になって出てくる場面など見応えがあった。家内と娘、私と3人で芸術・文化を楽しむ充実した一日であった。