自然の恵みと本物志向

  先日から、奈良県の中小企業団体中央会が主宰している農商工連携のセミナーに参加している。今日はモデルケースの現地視察で、我が都祁地域でお茶の栽培と取り組んでいる伊川健一青年の自然農園と株式会社クレコスという化粧品を作っている会社の連携によって化粧水や美容液が生まれたいきさつを学び、お茶や化粧水の製造過程も体験させてもらった。

 伊川さんは10年以上前から都祁で自然農法によるお茶の栽培を手がけ成功している好青年、以前から彼を知って息子よりずっと若いのに頼もしい青年だと敬意を払っている人物だ。また、クレコスの暮部恵子社長は私が衆議院選挙に出馬するとき候補者を全部集めて公開討論会を主催され、「奈良にも素晴らしい女性がいるものだ」と思った非常に印象深い人物であった。今日はご子息の達夫さんがお見えになった。

 まず、伊川さんの茶畑で花と葉を摘み取る体験をさせてもらった。小さいとき我が家でもお茶の栽培をしていたから母が刈った茶葉を運ぶ手伝いをした記憶が蘇ってきたが、花を摘むのは初めてだった。ジャスミンのような香りがしてとても心地よいのに驚いた。それから山添村にある民族資料館でお茶揉みの体験をしたり花を蒸留して香り成分を抽出する様子を見せてもらった。農薬や肥料を一切使わないこだわりと哲学を持っている伊川さんと生産者の顔の見える原材料を求めておられるクレコスに共通しているのは、自然の恵みを大事にする

お茶の栽培について説明している伊川青年
お茶の栽培について説明している伊川青年

「本物志向」であり、いまの国民の意識にうまく乗っているなと感じた。

 わがNPO法人も森や畑から得られるもので付加価値をつけ、特産品を作ったり地域への貢献ができないものかと考えているので大変勉強になった。人の真似ばかりではダメで独創的なものを生み出したいな。