ユニクロの魅力

 ゴールデンウイークが終わった途端に真夏日を迎えた。東日本に送られた冬物の救援物資が余って処分に困っている様子が報じられ、善意のミスマッチにため息がでる。

 我が家でも必要に迫られて衣替え、整理箪笥やクローゼットの中を冬物と夏物の入れ替えをした。スーツとネクタイを欠かせない生活をしていた現役と違い、今は都祁で農作業や庭いじりをすることもあり、ラフなシャツを身に付け出かけるときもジャケットで済ませることが多くなった。スーツを買う必要もなく今あるもので充分、ネクタイなんか最近使ってもらえないので泣いているのではと思うくらいだ。

 

 だけど私は昔から買い物が好きでデパートを歩くのが楽しい。家内の御伴をしながら歩くのも全く苦にならない。とはいえ、特別欲しい物も無いし、年金暮らしの今は高価なものも買えない。だからというべきか、近頃、ユニクロの店を覗くのが楽しい。私のような年輩の客は少ないが若者でいっぱい、そして安くてしゃれたシャツやパンツがいっぱいあるのだ。この前ユニクロで買った990円のシャツを着て歩いていたら、知り合いのご婦人が「森岡さん、オシャレやね、素敵なシャツを着て!」と言われ面映い気持ちになり思わず笑ってしまった。デパートの売上げが下がる一方だと言われているが、当たり前だ。何万円もするシャツやパンツ、それはそれで価値があるのだろうが、千円や二千円のもので充分生活できオシャレもできるのだから、今の低迷する日本経済のなかで給料も下がりつつあり若い人達もユニクロに魅力を感じるわけだ。

 あの大震災に真っ先に10億円もの大金を寄付すると言ったユニクロの柳井社長は偉いひとだ。厳しい価格競争の中トップを走り儲けて困った人を助けるのだから。大阪の梅田では三越伊勢丹の進出で熾烈なデパート戦争が起こっているという、さて、どうなることやら?僕は、普段着はユニクロ、チョットいいものが欲しいと思ったらデパートのバーゲンセールを狙うのがいいな。