この国を守る気概があるのか?

 日本人として昨日ほど情けない思いをしたことはない。尖閣諸島周辺の日本領海内で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件で公務執行妨害容疑で逮捕、送検されていた中国人船長を那覇地検が処分保留のまま釈放したことだ。検事が記者会見で、「わが国国民への影響や今後の日中関係も考慮・・・・」と言っているのと、仙石官房長官が「地検独自の判断だ。それを了とする」と言っている姿をみていると悔しさと腹立たしさで泣けてくる。日本という国が音をたてて壊れているようだ。これだけ理不尽な中国から嫌がらせを受けながら、それに屈してしまう政治とはなんだ。いまの政権は国家を守る気概があるのか?国家の3要素とは領土・人民・主権だとよく言われる。まずなにをおいても領土を守ることは国の指導者として最も大切な基本だ。前原大臣は尖閣は日本固有の領土とはっきり言っているが、他の大臣からは聞いたことが無い。歴史的にみても法的に見ても尖閣諸島は日本の領土であることははっきりしている。昭和40年代になって調査の結果尖閣諸島周辺から石油がでるということがわかって中国と台湾がオレのものだと言い出したに過ぎない。中国に行って媚へつらうような外交をやっている連中はバカだ。「日中友好」という言葉がいかにいい加減なものか今回の中国の執拗な嫌がらせをみれば「正体見たり」だ。私は政党の好き嫌いで言っているのではない、自民党政権時代でもダメなところはいろいろあったけれどこんなひどい政権は初めてだ。国家とは命がけで守らねばならないものだということがわかっていない。あの船長を釈放する前に同盟国であるアメリカの力を背景に「尖閣諸島は日本の領土だ、わかったか」というメッセージを中国のみならず世界中に送ることができたはずだ。

 海上保安庁を所管する国交大臣は(どこの選挙区から出ているのか知らないけれど)、「検察の判断」としか言えないで、命がけで領土領海を守っている海保の職員の気持ちがわかっているのだろうか?国旗国歌法案に反対した総理や閣僚もいるし、韓国の反日デモに参加したような人が国家公安委員長だというからこの国は一体どうなってるの?

 先週末友人の白馬にあるロッジを借りて、松本城・安曇野ちひろ美術館・碌山美術館・黒姫高原・白川郷・善光寺などを回ってきた。2,3千メートル級の山々や黄金色の田んぼ、白い花の蕎麦畑に囲まれた雄大な景色も堪能させていただいた。日本という国は素晴らしい国だ。この国を愛するがゆえにしっかりした政治運営をお願いしたい。