人気投票が民主主義?

 自宅に自民党のチラシが入っていた。いわずと知れたイケメン小泉進次郎と丸川珠代の写真と対談形式の言葉が並んでいる。民主党攻撃を頭においてりっぱなことを書いてあるのだろうが、チットも心に響いてこない。「頑張る人がきちんと報われる社会を目指す]、「国会議員定数を222人も減らす」、「恒久政策には恒久財源が必要」などという言葉が踊っている、いうのは勝手だが言うことぐらいなら誰でも言える、半世紀も政権を担当していながら、なぜ今言っていることが実現できなかったか、その反省が先だろうと言いたい。こんな若造に言わせたところでチットも自民党のイメチェンにはならない。自民党の代議士を務めていた私にも当然責任の一端はあるし、自民党にしっかりしろと言いたいばかりに、あえて言う。

 このチラシでは自民党がどういう国づくりを目指すのか、国際社会の中でどう生き残ってゆこうとしているのかみえない。自民党らしさがないし有権者におもねているだけだ。

 かといって私はいまの民主党政権が長く続くと日本がダメになると思っている。なぜ日本が他国の侵略を許さないで2千年以上独立国として世界にまれな存在であり続けることが出来たのか政治家も有権者も歴史に学ぶべきだ。

 月刊誌「正論」に金美齢さんがいいことを書いている。

 「(今の日本人は)自分の一票が自分の運命だけでなく国の舵取りに直結するのだという想像力や畏れもない。」「身近な問題ばかりに関心がいき、『国民』の意識として『国家』に至ったことがない」「選挙は単なる人気投票、あるいはポピュリズム(大衆迎合)の競い合いの場でしかない。」

 まさにその通り、残念だがいまの日本や日本人は国家とか国民という意識をほとんど持てないなかで、人気投票が民主主義だと思っているようだ。参議院選挙の投票日が迫っているが、日本人も金美齢さんの批判に目覚めなければとんでもない国になってしまう。

 城内実代議士から電話が入った。彼のようなしっかりとした国家觀を持っている政治家が指導者として活躍してくれる日が来ることを願う。