琵琶湖疏水ウオーキング

かねてから家内が行きたいといって予約を入れていた「琵琶湖疏水ウオーキング」に夫婦で参加した。浜大津までバスで行って琵琶湖疏水の取水口のところから疎水に沿って約13キロの道を京都蹴上の南禅寺まで3.5時間かけて歩く、そして帰りはまたバスで奈良まで送ってくれるという催しである。雨の予報であったから万全のいでたちで行ったが、小雨程度で助かった。奈良の人だけでなく大阪や京都からも参加しているらしくバス4台120人余りの大編隊、私たちを含め60歳台後半から70歳代前半の人達が殆んどの様子、しかも約3分の2は昔のお嬢さん?である。

 琵琶湖疏水は私も学生時代琵琶湖や瀬田川でボートを漕いでいたから知ってはいたが、疎水に沿って蹴上まで歩くのは初めてなので楽しみであった。言うまでもなく琵琶湖疏水は、明治の時代に琵琶湖の水を京都まで引いて水道・水力発電・水運などに使われ、とりわけ京都の発展に大きな貢献をしてきた水路である。水力発電によって得られた電力のおかげで日本発の電車「京都市電」を走らせることができたと聞いている。また今年は疎水完成120周年の記念すべき節目に当たるという。

 ブータンの登山ほどではなかったが、13キロを歩きとおしてやはり少し疲れた。朝1時間奈良公園を歩いているものの、こんなに長い距離を歩くのは屋久島の縄文杉以来だ。主催者側の人が旗を持って先導し、かなり速い速度で歩くのだが明らかに私より年輩だと思われる人でも健脚が結構いるものだ。逆に、大幅に遅れる人も居て事故が起こらないようにとスタッフも気を使っているのがよくわかる。山科や東山の桜が6分咲きくらいで疎水沿いの景色も素晴らしいところがたくさんあった。このような催しに参加するのは初めてであったが、健康志向で熟年パワーがはじけてるような一日であった。家内はようやく夫婦らしい生活を共にすることが出来てこころから喜んでいるようだ。