老朽住宅と仮設住宅

 奈良新聞社の政経懇話会に出席、「今年の政治」と題して元経済企画庁長官田中秀征氏の講演を聴くことができた。

「自民党は老朽住宅、風雪に耐えてきて頑丈であったが耐用年数が過ぎて劣化、屋根だけ残ってる感じ、民主党はというと仮設住宅の名がふさわしい、見てくれ良く入ってみたが期待はずれ分解しそうな状態。民意は政権取った民主党から離れ、かといって自民党の支持率も上がらず、どちらかというとジリジリ下がっている。だから、双方に入らず野宿ないしテント生活の渡辺喜美氏のほうが良いと思っている人が膨れつつある。民主党はあらゆる面で準備不足、経済運営では成長政策が乏しい、官僚主導から政治主導へというのも空振り、偽装に終わりそうだ。また指導者たる鳩山総理、小沢幹事長にも問題あり、今年の政局は昨年以上に波乱含みだ」というような話を90分された。民主党政権の子供手当はほとんど経済効果無し、納税者に痛みがくる財政改革には目を向けているが政治家や官僚が痛みを引き受ける行政改革へのメスが入っていない等、良い指摘をしておられるなと思ったが、それでは今年の政治はどうなるとかどうあるべきかとなると物足りない感じもした。でも同じ国政の世界を歩んできた人間として共感できる点も多かった。

 民主党小沢幹事長が検察から二度目の事情聴取を受けたという。いよいよ「仮設住宅」の分解かな?