奈良能に親しむ会

 金春流能楽師金春欣三先生が主催されている「奈良能に親しむ会」に今年もご招待をいただき家内とともに見せていただいた。演じる前に金春先生が筋書きや見所を自ら面白おかしく解説されるので私のような素人でも充分楽しませていただける。今年あと一月で先生は満85歳になられるそうで、この「奈良能に親しむ会」は今回で最後だそうな。このお歳で能を演じている方はほかにいないそうです。新公会堂満席で金春先生のファンが如何に多いかみんな心からの拍手を送り温かい雰囲気であった。今日の演目は「景清」、日向の国に流されている乞食姿の景清に扮しておられる先生の微妙な身のこなしや手指の動きなど、特に会いにきた娘人丸との別れは圧巻であった。

 私はもう20年近く前、金春先生ご一行がヨーロッパ公演されたときお手伝いさせていただいたご縁でずっとお付き合いを賜り僕の選挙でもお世話になってきた。先生の奥様がまたうまく縁の下でよく尽くしておられるのが素晴らしい。ご夫妻でここまでがんばってこられたことに感動だ。これからも、お元気で若い人達を育て能芸術発展に頑張って欲しいと願っている。