障害者福祉を考える

 障害者運転者協会と自閉症協会の総会があり出席した。障害者運転者協会の方はハンディを乗り越えて車を運転することによって活動幅を拡げ、皆で仲良く助け合っていこうという前向きな会である。わたしはこの方たちの生き方に共感し出来る限り行事に参加するようにしている。旅行、みかん狩り、焼肉パーティー、忘年会、新年会などボランティアでお世話する人達やご家族も献身的に行事を盛り立て支えておられるし、見ていて清々しく思う。でも、楢原会長が「われわれが歳を取り、介護に直面し就労も困難な時代に入りつつある、国の財政を考えると子供や孫たちに大きな負担をかけられないし大変だ。」とおっしゃっていた。

自閉症協会では、与野党一緒でそれぞれ2分間のスピーチをいただいた。わたしは、「障害者自立支援法の見直し法案が国会に出されているが、障害者対策などは与党野党が対決すべきでない、一緒になって知恵を出すべきだ。」といっておいた。

 「百年に一度」という言葉が今の世の枕詞に使われているが、振り返ると戦争に負けてあの悲惨な状態を歯を食いしばって生き抜いた先輩たちを思うと、なにが「百年に一度」かといいたくなる。しかもあの苦しく貧しい時代でもささやかな幸せがいっぱいあったような気がする。いまは「豊かさの中の不幸せな時代」ではないか。最も大きな違いは、核家族が多くなり家族の絆が弱く介護も子育ても家族みんなで助け合ってやってきたことが社会化社会化と、税金に頼るようになったことだろう。そんな時代背景なのに小泉改革は財政再建というカネを中心に福祉を考えていた、人の幸せを中心に考える配慮が足りなかったからこそ弱い立場の人をより苦しめる結果となったのではないか。障害者にまで大きな負担をかけた障害者自立支援法がいい例だ。