内需拡大に向けて

  スーパー「イトーヨーカドー」の奈良店藤原店長にお会いした。もう6,7年前のことになるが、そごうデパートが撤退して数年火が消えていた状態を見かねて私もいろんなデパートや大型店を歩き回り誘致に努力した結果、やっとイトーヨーカドーが進出をきめてくれたいきさつがある。あの時は嬉しかった。今日、店長さんは「全体に消費が落ち込んでいるので大変です。消費者がなかなかおカネを使う気になれないのですね」とこぼしておられた。その上、規制緩和でスーパーマーケットがあちこちに出来て生き残りをかけた戦いの渦中にいるようであった。そして、このスーパーだけで450人のパートタイマーを雇っているという。輸出依存型の経済から内需中心の経済構造に変えてゆかねば、と二人で話し合っていたのだが、「奈良県は人口一人あたりの地方消費税が全国都道府県のなかで最低なんですよ」というと驚いておられた。「だけど県民の所得は高いほうだから個人が持ってるおカネをもっと使ってくれるよう誘導策を考えてください」といわれた。個人が持っている金融資産は1500兆円もあるといわれている。これを使いたくなる気持ちにさせる政策を打ち出せば日本経済も意外とはやく立ち直る可能性が出てくるのではないか。何が一番効果的だろうか。