団結を乱す元総理の言葉

 いま国家の一大事だというとき小泉元総理が麻生政権の足を引っ張るような発言を続けているのは実に不愉快である。「改革」一辺倒の市場原理主義が行過ぎたからこそ格差や弊害が起きている、その責任は小泉さんにある。にもかかわらず、現実的な経済対策路線へと舵を切った麻生政権の邪魔をしようとするのは元総理大臣を務めた人のやることではない。麻生さんの資質ややり方にいろんな批判もあり私も情けなく思うこともある。しかしいまの国難とこの政治状況を乗り切るのは誰が総理であっても大変であり、全ての責任を麻生総理にかぶせてしまうのも間違っているだろう。

 野党もマスコミも一緒になっていまの政治を貶めているようだが、もっと冷静にこの国の在り方を皆考えるべきだ。アメリカはアメリカの国益を考え上手に日本に迫ってくる。これからは、中国・韓国・北朝鮮・ロシアなどとの付き合い方もむずかしくなってくる。日本が手玉に取られるようなことのないように国益重視の外交を進めなければならない。同じ政党のなかで仲たがいをしているときではない。しかも元総理をつとめたような人が現内閣の力をそぐような行為は止めてもらいたい。いま必要なのは団結だ。