建国記念の日に思う

建国記念の日、毎年のことながら春日大社にお参りした。元文化庁長官の故河合隼雄先生が「カトリックはパートタイム宗教、日本の宗教はフルタイム宗教だ」と言っておられたのを思い出した。つまり、「カトリック教徒は月曜から土曜までは好きなことをして、日曜日になると教会で懺悔をして許してもらえる。かれらが敬虔な気持ちに浸るのは日曜だけ」「しかし日本人はつねに、ごちそうさま、ありがとうといいご先祖を大切にし社寺仏閣にお参りをしている。日本人には日常化した宗教観があり日本人に宗教心がないというのは間違った見方だというのである。わたしも全く同感、一神教と違って日本人は「山川草木国土悉皆成仏」どこにでも神様仏様がおわすという考えにたって行動している。神道・仏教・儒教が融合して日本の文化・伝統が形となり国柄ができてきた。そしてわれわれの先達が血と汗を流しながら世界一古い国をつくりあげ今日にいたっている。

 いま悲観主義がこの国を覆っているが、われわれはこの国に生まれたことを誇りにすべきで自信をもつべきだ。改革の名のもとにグローバリズム、市場原理主義がもてはやされアメリカの言いなりになったことがいまの格差社会を生んだ。いまこそ団結してもう一度皆が中流意識を持てるような社会をつくらなければならない。