ドラマ「フルスイング」からいただいたもの

 NHKのテレビドラマ「フルスイング」の再放送を三日間連続でみることができた。実話にもとずいて、プロ野球のコーチを30年務めた後、教師になって教育に情熱を捧げた素晴らしい男、高林先生の生涯を描いていた。すい臓癌のため60歳で亡くなるがこの男が残した教育力に誰もが影響を受け慕っている人たちがいっぱいいる。僕も感動し、涙した。こんな素晴らしい教育者がいたのか、この人に出会ってみたかった。家内は一緒に見ながら「こんな人が保護司やカウンセラーになったらいいね。」と言っていたが、僕の至らざるところを突いて言っているようだ。この先生は、最後のホームルームで「気力」という言葉を生徒に送っている。彼曰く「気力とはあきらめないこと、野球に例えると、リードされ何点取られていようと9回裏2アウトランナー無しでも絶対にあきらめず立ち向かってゆく、この気持ちを忘れるな」と。

 いま高林先生は、僕にこの言葉をくれたような気持ちになった。いま僕はリードされて9回裏2アウトの場面に立っている。しかしここで「もうあかん」と思ったら終わりだ。高林先生のように絶対にあきらめない気力を持って戦わねばと心に誓うものである。