友人のお嬢さんの結婚式に出席して

 友人のお嬢さんの結婚式に出席させていただいた。いわゆる頼まれ仲人の方がいらっしゃったが、最近媒酌人がいる結婚式は珍しいようだ。しかも、昔のように媒酌人が結婚後もなにかと相談相手になるようなことはなくなった。この日のカップルは、新郎26歳、新婦28歳の姉さん女房、どちらも好感のもてるお似合いの夫婦、40年前の自分の結婚式を思い出した。京都ホテルで挙式、家内の父が披露宴の最後にマイクを持って「こんな若造に俺の大事な娘を取られてたまるか」と言って絶句したその情景が浮かんでくる。わたしは、昨日の披露宴のスピーチでそのことを皆さんに例として挙げながら、新郎に「新婦は世界でただ一人のかけがえのない人、だいじにしてあげてください」とお願いしておいた。

 家内は「わたしの人生最大の失敗は夫選びでした」とヌケヌケという。だけどいま二人で生活していて、お互い困ったときも楽しいときもなんでも話し合えるのは夫婦だし最後に頼れるのも夫婦だ、口では強がりをいってるが、家内も結構幸せのようだ。夫婦とはいいもんだ。なかなか結婚しない娘と息子にこのきもちをわからせるのがむずかしい。