竹島領有権をめぐる日本の弱腰外交

 文科省が中学校の新学習指導要領の解説書に「竹島がわが国固有の領土」であることを明記することを断念したという報道があった。政府部内で話し合いの結果、韓国をあまり刺激しないようにという配慮から「固有の領土」という記述を見送ったという。歴史的にも法的にも日本の領土であることは間違いないにもかかわらずこのような外交配慮をするのは主権国家の政府として全くナンセンスである。いうべき事をいわない日本の外交がこれまでいかに国益をそこなっているかわかっていない。かつて私は当時の川口外務大臣に対し、「外務省の竹島についてのホームページが韓国と日本の主張を並列して書いているだけ、日本固有の領土であるという主張になっていない」と指摘し変えさせたことがある。どういうリアクションがあろうとも政府がふらついていてはならない。福田政権の姿勢が後世に禍根を残すことにならないか、弱腰外交はごめんだ。