光市母子殺害事件判決に思う

 昨日、山口県光市の母子殺害事件で殺人・強姦致死・窃盗の罪に問われた元少年(現在27歳)に対する差し戻し控訴審の判決が言い渡された。注目されていたが広島高裁は、無期懲役とした一審、山口地裁判決を破棄し死刑の判決を下したのである。「被告の罪は冷酷残虐で非人間的、その上虚偽の弁解を展開し罪と向き合うことを放棄し遺族を愚弄する態度は許せない。反省や改悛の情とは程遠く、死刑を回避するに足る特段の事情は認められない。」とする裁判長の言葉には説得力があった。

 わたしは前からこの事件を注視していたのであるが、人権を振りかざして死刑廃止論を唱える弁護団が9年間も事件をもてあそんできたのではないかと思えてならない。もちろんこの被告の行為は極刑に値すると思うが、被告人を利用して自分たちの思想を押し通そうとする輩・弁護団も許せない。それに引き換え、遺族である本村洋さんはりっぱな人だと頭が下がる。 

 たまたま昨日、新聞の広告欄のおおきな見出しが飛び込んできた。「鳩山邦夫の死刑執行論、就任7ヶ月で10人執行」とあった。週刊朝日だった。見えない世界で死刑廃止論者が暗躍しているような不気味さを感じる。わたしは極悪非道な罪を抑止するためにも死刑という最高刑を残しておかなければならないと考えている。