感動の葬儀

立命館宇治高校教諭堂土敏彦先生(54歳)の葬儀に参列した。おかあさんが私の事務所の近くにお住まいで日頃からよくお顔をみせてくださっているのでご子息が肺がんで闘病生活を送っておられることをウスウス聞いていたもののこんなに若くして亡くなられるとは思ってもいなかった。三年前から闘病生活、ガンであることを知らされたときすでに手遅れだったとのこと。校長先生・生徒会長の女の子・同僚の先生と三人の弔辞を聞いて葬儀場全体がすすり泣きの館となった。生徒に慕われ、上司や同僚から頼りにされ、そしてユーモアのある明るい先生だったとのこと。玄関入口にご生前の家族や生徒たちと撮った写真がいっぱい飾ってあり未亡人・お嬢さんとともに故人が愛しておられたわんちゃんも葬儀に参列していた。その姿をみると生前のご本人とは付き合いのなかった私でさえ涙がこみ上げてきた。玉ぐしを上げて出てきても寒い屋外で百人以上の生徒さんたちが並んでいた。「堂土先生はいい先生だったんだ。若くして亡くなられるのはつらい悲しいことだけど、葬儀でこれだけの人に泣かれ惜しまれて逝く故人は幸せな人だな。僕にはとてもできないことだ。一度きりの人生、こんな人にならないとダメなんだな。」しみじみ考えさせられた感動的な葬儀であった。それにしても、逆をみたお母さんがかわいそうだ。